花の詩vol.46『キンリョウヘン』(ラン科)

キンリョウヘン

 近年、ニホンミツバチの減少が問題となっています。

 

 そのニホンミツバチを引き寄せる不思議なランがあるのをご存じでしょうか?実は、私も不勉強で知らなかったのですが、お客様から教えていただいて、新たな発見を致しました。

 これは、東アジア原産のシンビジウム・フロリバンダム(和名:キンリョウヘン)です。

 

 この花の香りには、トウヨウミツバチの仲間を引き寄せる効果があると言われています(ニホンミツバチはトウヨウミツバチの亜種)。主として養蜂に用いられるセイヨウミツバチは、この香りに反応しないそうです。ハチの分封(※)時期である4月下旬頃に合わせて開花調整をするのだそうです。

 

 また、キンリョウヘンはシンビジウムの園芸品種の交配親としても用いられ、小型で美しいシンビジウムのほとんどにこのランの血が入っていると言われています。

 

 ※分封(ぶんぽう):新しい女王バチが羽化した後、元からいた女王バチが群れの半分の働きバチを引き連れて、新しい巣に移動すること

キンリョウヘンの花