花の詩vol.49『ツユクサ』(ツユクサ科)

 今回は、ツユクサをご紹介いたします。

 

 ツユクサは、ツユクサ科ツユクサ属の一年草です。皆さんも夏の間、道端で咲いている姿を見かけたことがあるのではないでしょうか。

 

 開花時期は6月~9月の間。花は朝方に咲き、午後にはしぼんでしまいます。

 

 漢字表記の『露草』の由来には、そうした花の変化を「朝露」になぞらえた、という説があるそうです。

 ツユクサの花は、その姿形も特徴的です。2枚の青い花びらから成るように見えるツユクサの花ですが、実際には雄しべの下に半透明の花びらが1枚隠れています。

 

 全部で3枚の花びらで、ひとつの花となるのです。

 

 また、ツユクサは万葉の時代には『月草(つきくさ)』の名で歌人に親しまれました。

 

 この呼び名の由来には諸説ありますが、そのひとつに花の色素が付着しやすいから「付き草」と呼んだ、というものがあります。実際にこの時代、ツユクサは衣服の染料として用いられました。

 

 この他にも、まだ暗いうちから月光を浴びて咲くので「月草」と呼んだ、という由来もあるようです。

 

 

朝(あした)咲き  夕(ゆう)べは消(け)ぬる  月草の  消(け)ぬべき恋も  我はするかも

 

~朝方に咲き、夕方にはしぼんでしまう月草のような、消え入りそうな恋を私はしているのだ~