花の詩vol.50『ノウゼンカズラ』(ノウゼンカズラ科)

ノウゼンカズラ

 ノウゼンカズラは中国原産の落葉つる植物です。

 

 夏の暑さに負けず、橙赤色の大輪花を1ヶ月ほど咲かせ続けます。

 

 つる植物といっても、フジやアケビなどのように巻きつくタイプではなく、幹(つる)から細かい吸着根を密に出し、他の樹木の幹や壁を這い登ります。

 

 つるの伸びがそれほど早くないので管理しやすく、大きな棚を必要としません。

 ポール仕立てや壁面仕立てで、手軽に本来の姿を楽しめます。特にポール仕立ては広いスペースを必要としないので便利です。

 

 太い丸太を地面に立て、吸着するまではつるを丸太にくくりつけておきます。新しく伸びるつるが自然に吸着していきます。落葉後、伸びすぎたつるを間引いたり、軽い切り詰めをする程度ですみ、手間いらずです。

 

 ノウゼンカズラの仲間として、つるも花も一回り小型のアメリカノウゼンカズラがあります。花筒の長い濃橙赤色の花をつけ、鉢植えでも楽しめます。いずれも暖地性の植物ですが、寒さにも比較的強いので、庭植えにして夏のパーゴラやフェンスを華やかに飾りたいものです。

 

 ダリアやオリエンタル系のユリ、ヒマワリなどと組み合わせて、ホットカラーの庭を演出するのも夏ならではの楽しみ方です。

ノウゼンカズラ