花の詩vol.64『スイートピー』(マメ科)

 スイートピーの原産地はイタリアのシチリア島。マメ科の一年草です。

 

 ツル性で、巻きひげを絡ませながら伸びていきます。

 

 松田聖子さんの『赤いスイートピー』で歌われるように春の花のイメージが強いスイートピーですが、春咲きのほかに夏咲き、冬咲き、切り花に利用される高性品種、背が高くならず横に広がる矮性品種などがあります。特に矮性品種は支柱やネットが不要で育てやすく、ガーデン用として重宝されています。

 ポット苗でも出回りますが、秋(9月~11月)に種を植えて育てることもできます。マメ科の種は皮が硬いため、カッターで皮に傷をつけると発芽しやすくなります。

 

 ♪春色の汽車に乗って~♪

 

 この花を見ていると思わず春を探しに旅に出たくなる・・・。そんな気にさせるほど、淡い花色に透き通るような花弁がやさしい春を感じさせてくれます。

 

 花言葉は、この花そのままに「繊細」・「優美」。そして蝶が飛び立つような花姿から「別離」。春は別れと出会いの季節。まさに春にぴったりの花ではないでしょうか。

 余談ですが、松田聖子さんの『赤いスイートピー』がリリースされた1982年当時、赤い花のスイートピーは実在しませんでした。

 

 しかしこの楽曲の大ヒットをうけ、三重県のスイートピー農家の方が18年の歳月をかけて赤いスイートピーを開発されたそうです。