花の詩vol.65『カーネーション』(ナデシコ科)

 カーネーションはナデシコ科の多年草。母の日に送る花として親しまれていますね。

 

 波打つような花びらが重なり合い、可愛らしくもあり、華やかさも兼ね備えた花は、今も昔も変わらず人気を集めています。

 

 この花の栽培の歴史は古く、ヨーロッパで17~19世紀にかけて多くの品種がつくられました。日本へは江戸初期に伝わり、明治時代後期までは「おらんだ石竹(せきちく)」と呼ばれました。

 

 ※セキチクは中国原産のナデシコ科の花です。日本に自生する「カワラナデシコ(通称:撫子、大和撫子)」と区別するため、「唐撫子」とも呼ばれました。

 

 母の日にカーネーションを贈る理由ですが、1908年、アメリカのペンシルベニア州フィラデルフィアに住む女性が、母の命日である5月9日に亡き母をしのぶ追悼会をひらき、参加者に母の大好きだった白いカーネーションを配ったのが始まりだそうです。

 

 その後、1914年に当時のアメリカ大統領ウィルソンが5月の第2日曜日を「母の日」と定め、以来それが世界中に広まったのだそうです。