花の詩vol.73『アナベル』(アジサイ科)

アナベルは、北アメリカ東部原産の園芸品種で、大きな花房を咲かせるアジサイの仲間です。

別名アメリカノリノキ、アメリカアジサイやセイヨウアジサイとも呼ばれます。

近年はアメリカアジサイやアナベルの名前で流通することが多いようです。

 

アジサイと違い花色は土壌のpHに左右されないようですが、近年はピンク色の花をつける品種も登場しています。

 

耐寒性と耐暑性にも優れ、日本全国で戸外で育てることができます。

 

アジサイは花後に花芽になる上で剪定しなければ翌年よく咲かなくなりますが、アナベルは剪定が簡単なところが魅力です。

新枝咲きのため、花後から年を越えて2月までに剪定をすれば、初夏~夏に開花します。

 

また特に剪定位置を気にする必要がなく、地際5〜10センチくらいのところでバッサリ切ってしまっても構いません。

その後新たに新芽が上がって、その年の6月には花が咲きます。

樹形がコンパクトになり花数は減りますが、花は大きくなります。

逆に強く切り戻さないと枝数が増え花数も増えますが、花は少し小さめになります。

 

数年に一度の割合で株の若返り効果も兼ねて地際でバッサリ切るのも1つの方法です。

剪定をせずに放っておくと株が大きくなりすぎて花つきが悪くなったり、枝が込み合って風通しが悪くなり、病気の原因となることもあるので注意が必要です。

 

 

アナベルは、ドライフラワーとして楽しめるのも魅力です。

真っ白に開花した後に、シックな緑に変化したタイミングがドライフラワーにするのにベストなタイミングです。

切った花は1時間ほど花瓶で水を吸わせ、その後逆さまにして直射日光の当たらない風通しの良い場所で乾かします。

 

ドライフラワーになったアナベルを飾って、お部屋で楽しんでみてはいかがでしょうか。